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  3D CAD/CGによる鉄道模型レイアウトの設計検討と実施工
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実写真と2D,3D CAD/CG図

詳細説明 2010.04.06

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Fig.1 レイアウト設置部屋の当初
 スペースはないけれど、長年の夢でもあった固定レイアウトをどうにか設置できないかと、思案に思案を重ねた。
 ←Fig.1が収集がつかない程に物があふれかえった作業場兼用の居室の一部。

 この部屋になんとかレイアウトを・・・・

 正面東側のTVラックの上には既にアングルで枠組みが設置してある。
 とりあえずここに展示台兼用のモジュール型のレイアウト(機関区)を置くことを考えた。
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Fig.2 機関庫モジュール平面図
←といことで、作った概略設計図がこれ Fig.2

 Fig.2は二次元の平面図で示してあるが、データ自体は三次元で作ってある。ちなみに模型のスケールはHO(1/80〜1/87)で走行させる車輌は日米欧各種でゲージは16.5mmを標準とする。
 取り外し式のモジュールレイアウトで小移動走行可能な展示台として通常は使用。長い列車を走行させる時は、他の広い場所で組み立て式の拡張用線路をつなげることを想定して設計した。

 各建造物(ストラクチャー)は市販品の寸法を測定してデータ入力した物。詳細は下記表Table 1 機関庫モジュール建造物 参照

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Fig.3 機関庫モジュール3D斜視図
 ←3Dの斜視図(鳥瞰図)にして各部品表面にテクスチャー(壁紙)を貼って、光源(太陽)を設定して影を付けたのがFig.3
 無償3DCADソフトのGoogle SketchUp 用の3Dデータを 3D Galleryにて無償公開中 

 ↓のFig.4上にマウスのカーソルを置いて左右に振ったり、マウスの中央のホイールを回転させると、3D画像を拡大縮小できるはずです。
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Fig.4 機関庫モジュール3Dビュー 
 

Table 1 機関庫モジュール建造物 一覧

建造物名称 メーカー 品名品番
ターンテーブル

Walthers

  90' Turntable Kit 933-3171
扇状庫(3線用)

Walthers

 Cornerstone Series(R) 3-Stall Roundhouse
機関庫(2線用)

heljan

 ENGINE HOUSE #842
機関庫(1線用 

heljan

 ENGINE HOUSE #1761
水タンク,給炭台

heljan

(HO)給水施設(913)

 広
MonotaRO (モノタロウ)
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Fig.5a レイアウト設置部屋全体図 
 上記の内容で設計が進行していたが、やはりエンドレスのレイアウトにして、常時走行させたいと考え直して、最初から検討しなおすことにした。

 ←Fig.5aに示したこの部屋の全体図は、6畳間を一回り大きくしたような長方形の8畳間で内側のサイズは下記  

Table 2 レイアウト各寸法

長辺 約4450mm
短辺 約2900mm
高さ 約2400mm
 これらの寸法をメジャーで測って3Dデータとして入力することから始めた。細かい柱や窓まで最初は入力しなくていいけれど、まあ適宜適当にかつ正確に入力。左右の出入口からは廊下とベランダへ出られる。
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Fig.5b レイアウト設置部屋家具付全体図
 次に部屋にある家具や本棚、ラック、AVC機器の寸法を測って3Dデータとしてぼちぼち入力していく。

 家具類を前後左右上下あっちやったりこっちやったりで模様替えというかまさに部屋のレイアウト変更をシミュレーションできるのが3DCADの良い所。

 ちなみに←Fig.5b、Fig.6の図は見る方向を変えただけで同じ状態図。これらは当初の家具の配置から既に結構変わっていて、各図の状態が最終的な配置になっている。  
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Fig.6 家具説明付全体図

 ということで、TVラックに設置した枠の上部とその左横の縦型AVラックの高さが床から約1000mm、PCデスクの高さが約700mm、右奥の造り付けの本棚の下面までの高さが1200mmでこの下に高さ900mmのカラーボックスを置いても隙間が300mmある。この隙間に線路を通せば、HOの車輌の走行もできるし、2x4材で結構頑丈な台枠が設置出来そうだ。

 左奥や左手前のスチール棚は中に線路を通すべく棚の高さを調整すればいいと。
 その他、作業台や薬品棚も高さは900mm以下なので大きく拡張してもその上に台枠が設置できるぞと。などどPC脳内妄想が続く。

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Fig.7a 台枠東壁側設置状態図
 ←Fig.7aがTVラック上方に設置したレイアウトの台枠。この台枠の奥行は約900mmで左右長が約2900mm。右上の本棚の下端と線路上面間で約90mm、台枠の下方と各ラック等と5〜100mm程度のクリアランス確保できる。また、窓の上方には車輌箱等の収納用の棚を設置する想定

 台枠の部材は2x4SPF材を使用予定。2x4SPF材は1830mm(6フィート)x38x89mmで300円程度と非常に安価でかつ表面もカンナがけが不要な程度に平滑なので水性ニスでも塗っておけば見栄えもよく長期使用にも耐える。

 加工も簡単で購入店でカットしてもらっても1カット50円程度と安い。組立も長い木ねじ(コーススレッド)を電動ドライバーで止めるだけなので組立家具を組立るのと似たような作業で済みます。
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Fig.8a 台枠拡張状態図

 ←Fig.8が奥行を約500mm程拡幅した状態で2900x1400mmのスペースが確保できた。高さは部屋の床から線路上面まで約1100mm。

 HOの場合、各車両の走行可能な最低半径がR600程度の車両が多いので楕円形の複線エンドレスを設置するには奥行が1400mm程度欲しい。TVが多少見辛くなる懸念があるが、PC用の椅子かソファーに座って見る分には問題ないことが3DCADで視点を変えてみることで予め確認できた。

 実はこの手前の拡張部分は、レイアウトのメンテナンス時やTVをもっと見やすくしたい時やさらにその後のTV買い替え、プロジェクター使用までも考慮して、施工途中で急遽跳ね上げ式とする構造に設計変更した。(詳細は後述)

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Fig.7b 東側台枠設置状態図

 ←Fig.7aの実写版をFig.7bに、Fig.8aの実写版をFig.8bに示します。

 微妙に梁の位置とか本数とかが違うのは、CAD/CG上では省略してたり、実際に作ってみると組立がやりにくかったり補強したかったり、逆に省略したかったりで変更はよくある話ですね。
 それでも事前の採寸と設計をしっかりやってればそれなりの物ができるかと思います。

 ちなみに、実写版の写真では多少台枠が歪んで見えますがこれは撮影したカメラレンズの樽型収差の為で、実物は問題になるほどは歪んでいません。一応適宜水準器等を使用してチェックしながら施工しました。まあ数ミリ程度の誤差精度ですが。

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Fig.8b 台枠拡張状態図
 台枠は一応四隅に柱を立てて長さ約2900mmの横方向の4本の梁で支える構成で、台枠だけでも自立しますが、強度確保の為に台枠の最外周部分を部屋の柱に数ヶ所ネジ止めしてあります。
 台枠の中央部分はTVラックの枠には直接載っておらず少々の隙間がありTVラックは移動可能です。TVラックの枠は、台枠に乗って作業した場合に万一台枠が壊れてもTV等が破損しない為の防御柵のような物です。これはTVやAV機器の配線変更や機器の入替に対応する為です。

 実際に体重80kg程度の人が上に乗って作業しても台枠の強度に特に問題はありませんでした。
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